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「繰り返す揺れに耐えられる家」を造る。ーその2 免震システムー

戸建て,新築,社長ブログ,耐震 2017年07月28日

今回は本震が襲った後に、繰り返し起きる余震にも耐える事の出来る家を作るにはどうしたら良いか?のテーマの「その2   免震システム」についてのお話です。

 

ここで簡単なおさらいをします。

 

「耐震」=地震に耐えうる強い構造。

 

「制震」=強い構造の建物を襲う揺れのエネルギー(変形)を軽減するシステム

 

「免震」=地震の揺れ(地面の揺れ)を建物に伝えにくくするシステム

 

今日は、「免震」すなわち、どのようにして地震の揺れを建物に伝えにくくするかについてお話します。

 

 

まず、「免震システム」については大まかに3つに分けられます。

 

1.積層ゴム

 

・スチールプレート(鉄板)と高減衰ゴムを順番に積み重ねて接着した積層ゴムを基礎と建物の間に設置することにより地震の揺れを軽減する。

 

・マンションなどのRCやSRC造の重い建物に使用されることが多い。住宅や低層ビルなどの軽い建物の場合は効果を発揮しずらい。

 

・ゴムの持つ固有振動数により、揺れを大きくしてしまう場合もあるので、設計時に注意が必要。

 

・ダンパーを併用することで過度の変位を抑える。

 

 

2.滑り支承

 

・柱の直下に設置されたすべり材が、滑らかに滑りやすく表面処理を施した鋼板の上を滑ることで、地震の揺れを軽減する。

 

・ダンパーを併用し過度の変位を抑える必要がある。

 

・強風時に建物が揺れてしまう場合もある。

 

 

3.転がり支承

 

・ベアリングレールを建物の土台と基礎の間に十字方向や井型に配し、全方向に動くことにより地震の揺れを軽減する。

 

・ダンパーを併用し過度の変位を抑える必要がある。

 

・強風時に建物が揺れてしまう場合もある。

 

 

免震システムは、以上のように大まかに分ける事ができます。

 

 

住宅の場合は免震システムのコストは1階部分の面積が20坪ほどの住宅で400万円から450万円のコストアップと言われています。

これが免震システムが普及しない原因かもしれません。

 

 

実は3の転がり支承のシステムで画期的なシステムが存在していました(います)。

 

それは「IAU免震システム」というもので、土台と基礎の間に「すり鉢状の2重皿の間に球体を挟み込んだ転がり支承」で建物を支え、地震の揺れを建物に伝えず、地震が収まった後にはすり鉢状の中心に球体が戻ることにより、建物が元の位置に戻るという、他のシステムにはない特徴を持っていました。

 

この「転がり免震支承」はすり鉢状の皿の中心に球体が戻ることにより、繰り返して起こる余震に対しても効果を発揮することができます。

 

 

    IAU転がり免震支承

 

 

また、「転がり免震支承」に加え、地震時及び風時の引抜き防止する機能を持ち、加えて地震時のねじれと風時の回転を抑制する機能を備えている「引き抜き防止付転がり免震支承」、強風時の建物の揺れを防ぐ「風揺れ防止固定装置」(震度4以上程度で開放するとのこと)、地震時の過大な変位(揺れ幅)が生じることを防ぐための全方向の動きに対する抑制効果を持つ「全方位型油圧ダンパー」など、それぞれの役割を担当するシステムの組み合わせで、地震の揺れを軽減する優れた免震システムです。

 

 

しかし残念ながら、「IAU免震システム」は開発者の社長が逝去され、会社自体が消滅し、事業を継承した会社もしりすぼみになり、その後まだ特許の関係で新たな採用ができなくなっているようです。

 

大手住宅メーカーなども採用していた画期的なシステムで、当社も採用予定の優れたシステムだけにとても残念です。

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