エキスパンションジョイント
先日の熊本の地震でマンションのエキスパンションジョイントが破壊されたのを見たあるマスメディアが、欠陥建築物と騒ぎ立てて批判を浴びたことがありましたね。
建物がL型の配置だったり、一方向に長い建物、増築したりする時にエキスパンションジョイントは使われます。
建物の長さや高さ、構造に依って地震や風に依る揺れ(固有の振動周波数)が異なるために、建物どうしがぶつかって破壊されないようにするために隙間を開けて建築します。
200mm~300mm離して建築した別々の建物の隙間を埋めるために、写真(カネソウ株式会社製)のようにステンレスやアルミの部材で覆うものが「エキスパンションジョイント」です。
「エキスパンションジョイント」とは、その名の通り、伸縮するように作られている部材です。
熊本の地震のマンションの破棄された写真を見ると、ジョイント部分のタイルや手摺が意外と大きく破壊されているので、もしかしたら想定以上に揺れが激しく、エキスパンションジョイントだけでは吸収しきれなかったかも知れません。
今週初めから工事に入っている相模原の事務所ですが、鉄骨ALC造の5階建てのA棟とB棟が並んで建っており、A棟側にある事務所の内装現場は、一部B棟の壁との間のエキスパンションジョイントと間仕切りが絡んでしまうため、干渉を避けるために、間仕切りはA棟側に固定して、万が一の揺れに間仕切りが破壊されにくいように一部をフリーにしています。
ただ、地震の揺れは、想定されている範囲を超える場合もあるので要注意ですね。