「繰り返す揺れに耐えられる家」を造る。ーその1 制震システムー
前回は1.5倍強い家の耐震構造についてお話しましたが、今回は、「繰り返す揺れに耐えられる家」を造る。ーその1 制振システムー についてのお話です。
制振システム(制震装置)とは、耐震構造が建物を強くし、震度6強などの地震の揺れに対し、強固な構造で建物の損壊や倒壊を防ぐための構造です。
制震システム(制震装置)はその耐震構造にプラスする事により、地震の揺れを受けた建物のエネルギーを吸収するシステムを指し、耐震構造を補完する役割を果たします。したがって制震システム(制震装置)だけでは機能しません。
「制震工法=耐震構造+制振装置」なのです。
「制振システム(制振装置)」は地震の揺れのエネルギーを吸収し建物の変形を少なくすることを目的としていますが、吸収する方法には何種類かあり、代表的なものだけでも下記のような種類に分けられます。
- 特殊な粘弾性ゴム(高減衰ゴム)をスチールプレートで挟みこみ込んだ装置
- 粘性のオイルなどをピストンの中にいれたダンパー形式のもの
- アルミやスチールの変形する抵抗を利用するもの
などがあります。
「制振装置」を設置した住宅は、地震のエネルギーを40%から80パーセント吸収することにより、建物の変形が極力抑えられ、度重なる余震にも耐える効果が期待でき、建物の変形や倒壊を軽減あるいは防ぐことができると言われています。
代表的な制震システムについては、過去にこのブログで紹介しておりますので、ご覧いただければと思います。
それぞれのシステムについて書いたブログ記事へのリンクを貼り付けておきますのでご覧ください。
次回は「免震工法」についてお話します。