地球温暖化対策「パリ協定」の目標達成へ向けて=電気自動車(EV)普及の流れ
フランス政府が7月6日、2040年までに国内のガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する方針を明らかにした報道には大変驚かされました。
その内容は、ユロ・エコロジー相が記者会見し、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」の目標達成に向けた、二酸化炭素(CO2)排出削減の計画を発表しました。
柱の一つが、40年までのガソリン車など走行時にCO2を排出する車の販売禁止。さらに22年までに予定する石炭火力発電所の停止なども着実に進め、50年までに国全体のCO2排出量を差し引きゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すという事です。
フランスに似た動きは欧州やアジアでも相次いでおり、2040年の時点で全世界の新車販売に占める電気自動車(以下EV)比率が5割を超えるとの予測も出ています。車の電動化の流れが一段と加速する様相を見せています。
今年3月のジュネーブ国際自動車ショーで発表されたルノーのEV ZOEは航続距離400キロメートルに達し、アメリカのテスラModel S 100Dなどは594キロメートルの航続距離と、尚且つ発進から2.7秒で100km/hに達するスーパーカー並みの加速を誇ります。
他のヨーロッパの国でもEVの普及の波は大きなうねりとなりそうで、ボルボ・カー(スウェーデン)は2019年以降に販売するすべての車をEVかHVにすると発表しました。
2040年の新車販売のEV比率は、欧州が約67%、米国58%、中国51%の見通しという事です。
ところで、日本のEV化は進んでいくのでしょうか?それともプリウスなどのHVやMIRAIなどの水素自動車の普及に力を入れている間に日本はガラパゴス化して行ってしまうのでしょうか?
-閑散とした感じの横浜市南区の水素ステーション-
そんな中でも日本関連の朗報は、2010年末のリーフ発売以来、ルノー日産アライアンスのEVの世界累計販売台数が、48万1151台に到達したことです。
ヨーロッパのオートレースの世界でも、最近大きな動きがありました。アウディは既に2016年限りでル・マン24時間などの世界耐久レースから撤退しており、今年のル・マンの覇者ポルシェも突然、2017年限りで世界耐久レースから撤退を発表、メルセデスベンツは2018年限りでドイツツーリングカーシリーズからの撤退を発表しました。
ヨーロッパ各国で自動車の排気ガスに関する規制が強まっていくなか、多くのメーカーはフォーミュラE(電気自動車で戦うフォーミュラ)への関与を強めつつあります。
すでにジャガーやシトロエン、ルノーが参戦しており、またアウディやメルセデス、ポルシェも2018年以降、順次ワークス体制で参戦していく流れになっていることを見ると、日本がEVの流れに乗りそこなうのではないかと懸念されます。
※横浜湘南地域のガレージハウスの新築、増改築の設計施工は、株式会社メディックへどうぞ!