バリアフリーについて考える。
「バリアフリー」という言葉で連想されるものは、ほとんどの方は「高齢者の介護」を思い浮かべるのではないでしょうか?
確かにバリアフリー・リフォームや介護保険利用の住宅改修、老人ホームやデイサービス等、高齢者に関することを思い浮かべるのも無理はありません。
しかし、「バリアフリー」とは、高齢者や知的障害者、身体障害者などが日常生活を送るうえで、差別なく障壁(バリア)となるものを除去・除却(フリー)することを指します。
ここでは「障害者」という単語自体が「差別である」という議論はさておき、違う観点からお話を進めていきたいと思います。
考えられる障壁(バリア)には次のようなことがあるのではないでしょうか?
・歩行や車いすで移動する際に妨げになる「物理的バリア」。
狭い歩道や歩道におかれた自転車や販売ワゴンなどの放置物もこの物理的バリアに属します。
・障害者が通所する作業所やグループホームなどの計画や建設に関して、地価が下がるなどの理由での近隣住民の反対による「社会的バリア」。
・入試や入社試験、資格の際に受験や取得の機会を与えられないという「制度的バリア」。
・視覚、聴覚、知的障害のために情報入手の妨げになっている「情報的バリア」。
例えば緊急地震速報が聞こえない、避難経路の案内がわからないなどもこの情報的バリアの一つです。
・社会的バリアと重なりますが、障害者を社会に役に立たない存在、邪魔な存在、迷惑な存在、優越的な心理の裏返しの可哀そうと思う「意識上のバリア」。
当社は、バリアフリー住宅の設計施工を手掛けてはおりますが、上記のようなあらゆるバリアについて解決するお手伝いをするために、これからもできるだけ詳しい、わかりやすい情報発信をしていこうと思っております。
次回以降、連続して「バリアフリー」関連の記事をアップし、問題点や提案したいことについてお話しして行きたいと思います。