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直下型地震 「キラーパルス」とは? 高耐震住宅、制震住宅のご提案。

社長ブログ,新築,増改築,耐震,リノベーション,リフォーム 2023年02月13日

トルコ南部のシリア国境近くで2月6日にマグニチュード7.8の大きな地震が起きました。その後も続く大きな揺れにより、トルコとシリアの両国で相当な被害が出ています。

 

放送されている地震時の画像を見ると、低層から中層に至るまで多様な建物の柱が瞬時に強度を失い破損し、建物全体が真下に折り重なるように崩れ落ちる『パンケーキクラッシュ』と呼ばれる壊れ方がいくつかの地点で起きているようです。

 

この崩れ方では、避難する間もなく倒壊しているのがわかります。

 

地震時のトルコ南部で起きた大地震の揺れは、1回の揺れの周期が1秒から2秒ほどの「キラーパルス」と呼ばれるもので、特に中低層の建物での被害を拡大させた可能性があると指摘されています。

 

「キラーパルス」とは1回の周期が1秒から2秒ほどの短周期の揺れで耐震性能の低い建物の被害を拡大させやすかった可能性があることが分かります。

 

「キラーパルス」は、建物に対して大きな破壊力がある地震波で、耐震基準を満たしていたとしても、ひとたまりもなく倒壊するほどの強い揺れの可能性も指摘されています。

トルコ地方では、崩れた建物の多くがレンガ造りだったり、柱や、梁の強度も弱かったりして耐震性が低い建物が多かったという事です。

 

「キラーパルス」は、28年前の阪神・淡路大震災の発生時にも観測されています。

直下型の地震ではキラーパルスが発生しやすく、特に低層の木造の建物に対して被害を及ぼします。

低層の木造住宅の持つ「固有振動」とキラーパルスの振動数が似通っているために共振して倒壊しやすくなるのが原因です。

 

キラーパルスに対応する耐震性能を持つ高耐震の木造住宅を建てる、又は耐震リフォーム、耐震リノベーションをする際には、過去何度もご案内させていただいているように、耐震等級3に相当する建築基準法の1.5倍強い、高耐震の木造住宅を設計することを基本とし、さらに制振材を追加することを推奨します。

 

筋交いや耐震面材をバランスよく配置し、柱と壁の直下率を高めることにより、高耐震住宅として設計することができます。

高耐震住宅に制振ダンパーを追加し、繰り返す揺れに対応することにより建物の損壊を軽減し、揺れが落ちついてから避難可能な住宅にすることが大事だと思います。

 

当社では3社の制震ダンパーを取り扱っており、状況に合わせどのダンパーを採用するのが良いかを判断しご提案差し上げています。

 

当社で採用可能な制震ダンパーは下記の3社のものです。

 

ひとつ目は「千博産業株式会社」の「evoltz」です。「千博産業株式会社」は静岡県浜松市に本社があり、ドイツのBILSTIEN (ビルシュタイン)社に製造を委託。 高い性能を誇るガス封入式のオイルダンパーの採用や自動車などで利用されているショックアブソーバーの原理をベースに木造住宅用の制振装置として開発した世界レベルの高性能、高品質の制振ダンパーです。

 

 

もうひとつは、「株式会社トキワシステム」の販売する「αダンパー EXⅡ」です。「株式会社トキワシステム」は、独自の振動解析技術と振動解析理論をもとにした、某自動車メーカーにおけるミッション系回転軸のインライン計測装置の設計・開発メーカーで、実験装置や解析ソフトの開発も同時に行ってきた経験をもとに「制震(制振)ダンパー」を開発しました。

 

3つ目は「日本制震システム株式会社」の制振装置「HKS MER-System」です。

自動車等に欠かすことの出来ないショックアブソーバー技術を 木造住宅用に応用したものです。 木造住宅に制振装置「HKS MER-System」を住まいに取り入れることによって、地震の初期の揺れから、繰り返し何度も起こる余震まで、建物に伝わる地震エネルギーを※約48% 吸収し建物への負担を軽減します。