耐震診断と耐震設計、そして耐震リフォーム、新築・建て替え
今日は耐震診断と耐震設計とその後の耐震リフォームなどについてのお話をしましょう。
木造の戸建て住宅の耐震リフォームや耐震リノベーション住宅(Re-born住宅)の場合、耐震設計は耐震診断を基に耐震壁をどのように配置するかと言うことを念頭に設計します。
その目的は、地震動に対して建物に損壊が起こらないようにし、人命を確保することを目的とします。
それでは具体的にどのようなことをポイントにするか。
1.剛性率のバランスを取る。
上下の高さ方向のバランスを取る。これは、弱い階があればそこに損傷が集中するからです。
2.偏心率のバランスを取る。
平面的な構造のバランスを取る。これは、「重心:建物の質量中心位置」と「剛心:地震力に対する反対方向へ働く反力の中心」のバランスを取ります。
重心と剛心との距離が離れていたり、建物の中心に無い場合は「ねじれ振動」が起き、建物を崩壊させるからです。
そのほかにいくつかの要素を計算し、地震に堪えうる構造的な計算をします。
当社で使用している耐震診断、耐震設計ソフトは、「ホームズ君 耐震診断Pro」。
横浜市の認定ソフトです。
当社では、木造住宅の新築や建て替え、またはRe-born計画の住宅では、耐震基準の『1.5倍の強度』を持つ住宅を設計し、震度6強の揺れにも『倒壊しない』設計基準をクリアする計画をしています。
耐震リフォームの場合でも、1.2倍程度の強度をクリアするように心がけています。
写真は、ひとつの例として、震度6強の揺れに遭遇した場合の、現状の被害状況と耐震設計後の被害状況の違いを表したプレゼン資料です。
上部構造評点の現況 0.36を1.14に上げた補強設計例で、被害状況のシミュレーションの比較ができます。